何となく心のゆとり日脚伸ぶ 荒井寿美枝
目に見えぬ春の訪れ木の芽吹く 山田八重子
いそいそと祖母も外出春めける 桜庭ますえ
刈り込みて頭揃えし花つつじ 秋末麗子
日脚伸び夕陽を浴びる棚の鉢 渋江安子
変化なき老いの日常日脚伸ぶ 内田千代女
山脈の裾野いきいき木の芽吹く 外山安津子
春めくや野の香漂う故郷想う 栗山みき枝
捨て子猫ルルと名ずけていとおしむ 鈴木あや
日脚伸び病床の姉見舞いたく 榛葉幸子
咲き誇るシンビジュームや春めける 吉岡静江
空っ風雨にはならねど木の芽吹く 光田芙美
木の芽吹く朝の日課の散歩道 岩上もとこ
サンダルを銜えて子猫いずくへか 峰村マダレーナ
切なさを子猫は知らず抱きしめる 角田梢
鈴もつけその名ミーチン子猫の名 長田如恵
めずらしく夫の饒舌春めきて 高橋月山